カウンセリングオフィス開業1周年にあたって

 

南町田カウンセリングオフィスを開業して、ちょうど1年が経ちました。最初はやっていけるかしらと不安でしたが、おかげさまでそれなりに運営できています。

最近は、臨床心理士や公認心理師で開業を希望される方が多いように思います。カウンセリングが保険適応になりにくい状況や、心理療法が本来個人開業から始まったものであることを考えると良いことなのではないかと思っています。ひとつの街にひとりの魔女がいるように、ひとつの街にひとつの心理相談室があってもいいじゃないかと思うのです。

今回のブログでは、1年間、カウンセリングオフィスを運営した感想を書いてみたいと思います。

意外と孤独ではない

個人開業をしていると、丸いちにち、朝から晩まで面接室にいて、クライエントとしか話をしない日もあります。組織の中にいれば、面接以外の時間は同僚や上司を話をすることもあるでしょう。それが普通の生活だと思います。

クライエントにしか会わない生活というのはひどく孤独なのではないだろうかと、開業前には思っていましたが、意外と平気だということが分かりました。

私の性格的なところもあるでしょうが、スーパービジョンやスタディグループに支えられている側面が強いと思います。

カウンセラーとクライエントのマッチング

これまで勤めてきた場所では、患者・クライエントは私の情報をほとんど知らずに初回来談されていました。知っていたとしても、名前、性別、ウェブサイトに載せられた3行程度の自己紹介のみです。初めて挨拶をした時、「あ、こんな人なんだ…」という反応を、良い意味でも悪い意味でもされます。

それに比べると、当オフィスに来談される方は、すでに私の経歴、学歴、カウンセリングや心理療法への想いを知っている、部屋の雰囲気が分かっている方がほとんどです。

そうすると、ファーストコンタクトのとりやすさがまったく違います。それはクライエントにとっても、カウンセラー・セラピストにとってもメリットなのではないでしょうか。

医学、臨床心理学の動向が届きにくい

デメリットとしては、精神医学や臨床心理学の最新の動向や、自発的には集めない情報が届きにくいことが挙げられます。組織に属していればその分野の最新の情報が否応なく入ってきて、それに応じた仕事をさせられます。中には意に添わないものもありますが、その分、知識や経験の幅が広がり、結果的にクライエントの利益につながることになると感じます。

個人開業をする人は、積極的に最新の動向に気を配り、情報に触れる工夫をすることが必要なのではないかと考えます。

終わりに

ありがたいことにお申込みが現在のキャパシティを超えているので、ゆくゆくは開室日を増やしていきたいと考えています。個人開業の良さを満喫しながらも、ひとりよがりにならないために、知識・技術の習得を欠かさないようにしていきたいです。そして、これからもひとりひとりのクライエントを大切にする心理相談室でありつづけたいと思います。

これからも、南町田カウンセリングオフィスをよろしくお願い致します。

 

 

 

2022年01月02日